両面テープは貼付け時の環境・作業が適正でないと性能を発揮できません。
剥がれ・脱落が生じます。
両面テープは「製品に適したテープの選定」+「貼り付け環境・作業」が必要です。
両面テープの貼付け時の注意点について説明します。
汚れを除去する
●被着体に付着している埃や油分をきれいに除去します。
埃・・・アルコール(IPA/エタノール)で洗浄します。
油分・・溶剤(MKE、アセトン、トルエン)で洗浄します。
テープが付着し難い面にはプライマーを塗布します。

アルコール:浸透性に優れ、除菌効果がある。揮発性が高い。
二度拭き不要。引火し易い。
エタノール:アルコールは一般的に「エタノール」を指す。
無水エタノール(水分0.05%以下)、消毒用(70%程度)、除菌用(50%程度)の
3種類あります。アルコール飲料や手指消毒剤に使用。
IPA(イソプロピルアルコール)
エタノール等他のアルコールに比べ安価。医療現場や家庭用の消毒に使用。
MKE(メチルエチルケトン):工業用溶剤で強力な溶解力を持つ
アセトン :溶剤及び洗浄剤として使用、MEKより早く蒸発し、毒性が低い。
トルエン :油脂と樹脂の両方を溶かすことができる。
テープと被着体を温める
●貼付け面とテープは15℃以上とします。
粘着テープを寒いところに放置すると、粘着剤の流動性が低下して接着力が小さくなります。
貼付け面が冷えていると接着力が得られません。
冬でも屋内は15℃以上が多いですが、屋外は温度が低いのでドライヤーなどで温めてください。

圧着する
●テープの粘着面をよく圧着します。
両面テープは感圧式の粘着テープです。加圧しないと接着しません。
ローラーやスキージーを使用してエアーを押し出すように貼ります。
25㎜以上の幅は、2kg以上のローラーで、1往復程度行います。
25㎜角であれば、5kg以上の加圧を行います。(成人男性が親指で強めに押す程度)
プレスする場合は、5~20N/㎠の圧力を加えます。

養生する
●粘着テープを圧着後、そのまま放置して養生します。
23℃で1日~3日放置すると接着力が増加します。
注)貼付け30分後では接着力の70%の接着力しかありません。
注)放置できない場合、圧着後にテープに40~50℃加温すると粘着力が上昇します。
その他
両面テープの貼り直しは避けます。粘着テープの表面が荒れて、二度目の接着力は落ちます。
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