ウレタンフォームのフィルタは、低い圧力損失で高い粉塵捕集率を得ることができ、
他のフィルター材料に比べてろ過性能に優れます。
ウレタンフィルターのエステル系は、湿度を加えると加水分解してボロボロになります。
エーテル系では変化ありません。その違いを検証します。
ウレタンにはエステル系とエーテル系があります。
エステル系は耐油性が必要な場所に適し、耐油フィルターに利用できます。
エーテル系は耐湿熱老化性に優れており、耐水フィルターに利用できます。
ウレタンフィルターの特徴
ウレタンフィルターには、次の特徴があります。
1.優れたろ過性能
低い圧力損失で高い粉塵捕集率を得ることができます。
2.耐薬品性
エステル系は、耐油性を必要とする用途に適しています。
エーテル系は、耐水性(耐湿熱老化性)を必要とする用途に適しています。
3.加工が容易
加工の汎用性が高く、円形や棒状から、打ちぬき加工、裁断まで様々な形に応用可能です。
4.保守性
水・中性洗剤による洗浄再生が可能です。
5.その他性質
伸縮性に優れ、伸びても破れにくいです。
通気性とクッション性を兼ねそろえた素材です。
柔軟性に優れている素材です。
エステル系とエーテル系の比較
以下は、エステル系とエーテル系を比較した表です。
使用環境(湿度・温度・耐薬品性・強度・柔軟性・耐久性)に合わせて選定してください。

耐湿熱老化性試験
●試料:配電盤で使用しているウレタンフィルターを試験しました。

●試験方法
高温高湿度(温度80℃、湿度95%)の環境の条件にウレタンフィルターを放置し観察します。
●試験結果


●考察
エステル系ウレタンフィルターの加水分解(耐湿熱老化性)について確認できました。
エステル系は、40℃の環境なら5年半ほどで、ボロボロになることが想定できます。
エステル系は耐油性が必要な場所に適し、耐油フィルターに利用できます。
エーテル系は耐湿熱老化性に優れており、耐水フィルターに利用できます。
設置環境に合わせて選んで利用しましょう。
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