2026トップランナー変圧器とは?、キュービクル式高圧受電設備への影響について説明します。
2026年4月より省エネ法により新基準を満たした高効率変圧器へ切り替わります。
2026年トップランナー変圧器の切替時期は、油入変圧器、モールド変圧器共に2026年4月1日製造業者出荷分からとなります。
この切換のため変圧器メーカーは製造ラインの変更、材料・部品の切換を行うので、従来品の出荷を事前に停止する場合があります。
2026年度切換に向け、切り替え時期は製造業者に確認してください。
2026トップランナー変圧器とは?
変圧器のトップランナー方式とは、
現在商品化されている変圧器の内、エネルギー消費効率が最も優れている(トップランナー)性能を基準とし、技術開発の将来見通しを勘案して定められた方式です。
≪運用≫
●切り替え年度:2026年4月~
●適用範囲

●目的:エネルギー消費効率の削減、電気料金の削減 (基準負荷率40%で算出)
更新推奨時期(20年)を超過した変圧器は約210万台あります。
省エネ効果は約50%期待できます。

●注意事項:変圧器の寸法増加、質量増加
変圧器の損失には、鉄心で生じる無負荷損、コイルで生じる負荷損があります。
2026トップランナー変圧器は、負荷損を低下させるために、鉄心断面積の増加と
コイル導体断面積の増加を行いますが、そのため変圧器の寸法と質量が増加します。


三相500kVAの例を示します。油入りが大きくなっています。

●変圧器の更新により次のメリットが期待できます。
1)電気料金が削減できる
2)地球環境対策に貢献できる
3)更新により設備の信頼度が向上する
4)運転騒音が低くなる
●その他
変圧器更新に伴い、現状の負荷状況に応じた「変圧器の適正配置」「容量見直し」を行います。
キュービクル式高圧受電設備への影響
変圧器の重量・寸法が増加するため、収納する筐体も大きくなります。
1)キュービクルのサイズが大きくなります。
大きさが大きくなり、盤面数の増加もあります。
2)キュービクルを設置する基礎の延長・拡大が必要です。
盤面数の増加、基礎の補強、屋上設置の場合の補強工事が想定されます
3)輸送コスト
トラックの変更・追加が必要となります。
2026年以降の出荷は、2026トップランナー変圧器になります。
変圧器の切換時期に注意してください。盤メーカーに問合せて確認してください。
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